> もう一つの選択肢である各国の言語についても、立地的にノルウェーとスウェーデンが近いことを考えれば、
>似た言語の方がノルウェーであると推測できる。その上、挿絵のトナカイからもフィンランドを連想できるようにもしてある。


  地理的に隣接していれば、言語が近いことは多いが、必ずしもそうではない(世界の多言語国家は、国内でも語族が異なる言語が共存していたりする)。
トナカイだって、サーミ人だって、フィンランドだけでなく、ノルウェーやスウェーデンにだってたくさんいる。
バイキングだって、フィンランドまで来た。それなのにこの記事は、「答えが一つとは限らない問題に対応する力」を主張しながら、
言語やトナカイやバイキング、一つ一つの事象に、一か国を当てはめることに、少しの躊躇もなく、今回の試験を幅広い教養で答えることができたと擁護している。

 そんなわけで、今後の社会に必要な「柔軟性」とか「多様性」がこの回答方法にみられたとかこの記事では言っているが、
そんな曖昧なものを求めるよりもますます情報のあふれる今後の社会に重要なのは、ステレオタイプによって曲げられた事実を認識し乗り越える、というリテラシーではないだろうか。

引用終わり