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1月23日 18時59分
首都高速道路では、大雪の影響で、立往生が10時間以上に達する長時間の渋滞が3か所で発生し、国土交通省は首都高速道路会社に原因を検証し、再発防止に取り組むよう指示しました。

国土交通省や首都高速道路会社によりますと、22日の大雪で、首都高速道路では各地で車が動けなくなる立往生が発生し、中央環状線の3か所で解消まで10時間以上かかる長時間の渋滞が起きたということです。

長時間の立往生が起きたのは、外回りで山手トンネルを含む、西新宿ジャンクション付近から最大で12キロ、王子南出口付近から最大で1.6キロ、内回りで、四つ木出口付近から最大で10キロとなっています。

原因は、西新宿ジャンクションでは、上り坂の積雪でチェーンを装着していたトレーラーが動けなくなり、王子南出口でも、チェーンを装着した大型の車が坂で動けなくなったということです。

また、四ツ木出口では、高速道路から一般道に出る際、渋滞が起きたということです。このうち山手トンネルでは、午前0時ごろ動けなくなったトレーラーをけん引して排除しましたが、除雪作業が難航したため後続の車を誘導するのに時間がかかり、渋滞が解消したのは発生からおよそ10時間がたった23日午前5時半ごろになりました。

国土交通省などによりますと、山手トンネルでは長時間の立往生によって2人が体調不良を訴え救急車に運ばれたほか、トンネルの中の非常口から地上に出る人が相次いだということです。

石井国土交通大臣は、23日の閣議のあとの記者会見で「今回の滞留事故の経緯などを十分に検証し、今後の大雪などへの対応に備えてほしい」と述べ、首都高速道路会社に原因を検証し、再発防止に取り組むよう指示したことを
明らかにしました。

山手トンネル 立往生の経緯

道路トンネルとしては、日本で最も長い全長18.2キロの山手トンネルでも22日夜から23日早朝にかけて10時間以上の立往生が発生しました。

きっかけは22日午後7時ごろ、新宿区の中央環状線の西新宿ジャンクション付近の道路上で積雪によってチェーンを装着したトレーラーが動けなくなったことでした。この場所は、中央環状線から高架上にある4号新宿線に合流するため山手トンネルを出て勾配のある坂道を上るところで、当時、積雪があったということです。道路の監視カメラに映りにくい場所だったことから、首都高速道路が立往生が起きていることを把握したのは、発生からおよそ1時間半後の午後8時半ごろだったということです。

首都高速道路は、現場付近の道路を閉鎖するために作業車を派遣しましたが、トンネル内に車が滞留していて到着に時間がかかり、閉鎖できたのは、午後10時20分ごろでした。その後、雪で動かせなくなっていたトレーラーをけん引して移動させて、除雪作業を始めたのは23日午前0時ごろでした。

そのころには、職員が渋滞している後続の車を回ってドライバーに声をかけ、進行方向別に車線を分けようとしましたが、車が車線を塞いでいたため、うまくいかなかったということです。

また、除雪作業にも時間がかかり、すべての車を別の出口にう回させることを決めたのが、午前3時ごろになり、立往生が解消したのは発生から10時間以上がたった午前5時半ごろになったということです。
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