仮想通貨の取引が記録されているサイトで確認しても、このアドレスは26日以前には存在しないばかりか、ほぼコインチェックからの送金の受け取りのみにしか使われていない。
しかも、コインチェックがツイッターで発表した直後から、仮想通貨の売買や出金が停止されるまでの時間帯に、多額の送金が集中している。

 アドレスの持ち主は匿名化されているため、特定することはできない。だが、「あまりに不自然な送金で、事情を知っていた人物が行ったものではないか」(事情に詳しい関係者)と勘ぐられても仕方がないだろう。

取引所の関係者や株主は
事情を知ることができるが…

 事情に詳しい仮想通貨の専門家は、「今回の件は、今後の真相究明を待つしかないが、一般に、取引所の株主や関係者は、事情を知ることができる立場。
しかも、株だったらインサイダーになるが、仮想通貨の場合は法律が追いついていないため、法の網がかけられていない。
こうした送金記録を見ると、単なる仮想通貨の流出事件にとどまらないのではないか」と指摘する。

 編集部では、こうした多額の送金に対し、コインチェック側に質問状を送っているが、期日の2月1日午後5時現在、回答はなかった。