韓国に到着した安倍総理大臣は、開会式が行われるピョンチャンオリンピックスタジアム近くのホテルで、
午後3時すぎから1時間にわたってムン・ジェイン大統領との日韓首脳会談に臨みました。

安倍総理大臣は、北朝鮮への対応について
「南北対話が進められたことを評価するが、北朝鮮は核・ミサイル開発を継続しており、『微笑外交』に目を奪われてはならない。
オリンピック後が正念場で、北朝鮮が非核化に向けた真剣な意思と具体的な行動を示すことが極めて重要だ」と述べました。

そのうえで、安倍総理大臣は
「北朝鮮の差し迫った脅威を直視し、最大限の圧力がぶれてはならない」と述べ、
両首脳は、北朝鮮の非核化に向けて国連の安保理決議をすべての加盟国が順守し、圧力を最大限まで高めていくことが必要だという認識で一致しました。

また、安倍総理大臣は、慰安婦問題をめぐる日韓合意について、
「国と国との約束は、政権が代わって守ることは国際的かつ普遍的に認められた原則だ。
日本政府はすでに約束をすべて実施している」と述べました。そして、ソウルの日本大使館前に設置されている慰安婦問題を象徴する少女像について、
国際法上の基本的なルールであるウイーン条約上問題があると指摘しました。

日韓合意の着実な履行を求めました。

これに対して、ムン大統領は、日韓合意の再交渉などは求めず、日本が拠出した10億円についても返還しないとしたうえで、
被害者の名誉や尊厳が回復されるよう互いに努力していきたいという考えを示し、
両首脳は、未来志向の日韓関係の構築に向けて協力していくことを確認しました。

また両首脳は、日中韓3か国の首脳会議の早期開催に向けて協力していくことで一致しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180209/k10011322671000.html