センター長の巽好幸教授は「カルデラの地下に大量のマグマが存在し、次の巨大噴火の準備過程に入っている可能性がある」と話している。
溶岩ドームは直径約10キロメートル、高さ約600メートル。噴火した場合、マグマの量は少なくとも32立方キロメートルと推定され、溶岩ドームでは世界最大級という。
センターは2016年から水中ロボットなどを使った調査を3回実施。溶岩ドームが水中で形成される場合に特有の割れ目などを確認した。ドームの表面から採取した岩石の特性が、巨大噴火以降にできた薩摩硫黄島などの溶岩と同じことも判明。人工地震で地震波の伝わり方を分析した結果、ドームがカルデラを底から押し上げながら成長した構造も分かった。
巽教授は「マグマを高解像度で可視化して監視し、噴火予測につなげたい」と話している。
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