東京・銀座の公立小学校が高級ブランド「アルマーニ」の制服を採用して物議を醸しているが、間もなくやってくる卒業シーズンでも、ここ数年沸き起こっている問題がある。小学校の卒業式での「袴(はかま)」着用はアリかナシかという議論だ。

 袴といえば、成人式や大学の卒業式の定番だと思われていたが、近年は公立小学校の卒業式で着る子どもたちが増えている。小学校によっては卒業生の3分の2が華やかな袴姿で出席する学校もあるというから驚く。

「私たちの世代からいえば“はいからさんスタイル”、今は広瀬すずさんが2016年に映画『ちはやふる』で着ていた袴姿がかわいくて、子どもにも着せたいと思う親がますます増えたような気がします。着付けや写真撮影までしてくれるレンタル店もたくさんありますしね」(東京在住の40代主婦)

「はれのひ騒動」ではないが、もちろん着物業界の過度な競争が背景にあるのも間違いなさそうだ。

「いま、呉服業界全体の売上高はユニクロ1社の売上高より少ないほど着物が敬遠される洋服社会。レンタル業者を含め、七五三や成人式だけでなく小学校の卒業式もターゲットにして何とか着物を着る機会を増やしてもらおうと必死になっている」(呉服業界関係者)

 そうした状況下で、親たちを悩ませているのが費用負担だ。成長期の小学生ゆえ、卒業式の袴はほとんどがレンタルで、安い店では数千円〜1万円程度で袴一式が借りられるが、着付けやヘアセット、写真撮影まで含めたら、どうしても3万円以上は覚悟しなければならない。高い袴でも借りようものなら10万円を超えるケースも珍しくない。

 そこで、経済的事情で卒業式の衣装にお金をかけられない家庭もあることから、「袴の着用禁止」を通達する小学校も出てきた。学校側が規制する理由はそれだけではない。

「着物を着慣れない子どもたちが袴をはいてくると、檀上で卒業証書をもらうにも動きにくかったり、一人でトイレに行ったりするのも大変。過去には帯がキツすぎて気分の悪くなる子どもが続出したこともあった」(千葉県内の公立小学校元校長)

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