小諸労働基準監督署は、小諸市内の工場で働く従業員の労働時間を実際よりも短くみせかけてうその報告をしたなどとして、労働基準法違反の疑いで、大阪市の機器・部品メーカーを書類送検しました。

書類送検されたのは大阪市に本社がある「みすず精工」と、この会社の68歳と63歳の取締役の男性2人です。
小諸労働基準監督署によりますと、去年8月、みすず精工の小諸市にある工場に立ち入り調査をした際行政指導を行って、ことし9月から11月までの3か月間の従業員の労働時間を適切に把握し、報告するよう求めていたということです。

しかし、みすず精工は1人の従業員につき2枚のタイムカードを用意し、労使協定で定めた上限を超えない範囲で打刻させたカードを使って、労働基準監督署に報告し、実際の労働時間より短く見せかけていたということです。
実際は、去年11月には従業員4人に労使協定で定めた上限を超えて違法な時間外労働をさせていたほか、去年10月から11月にかけては、時間外労働や深夜の割増賃金にあたる総額69万円分の賃金を支払わなかったということです。

このため小諸労働基準監督署は、この会社と取締役の2人を労働基準法違反の疑いで13日、書類送検しました。
これについて、みすず精工は「情報を把握していないのでコメントは差し控えたい」としています。

02月13日 19時25分
信州 NEWS WEB
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