連休明けの13日、福井県内の多くの企業が業務を再開した。西川一誠福井県知事は12日に除雪作業を速やかに進めるため、操業を控えたり、始業を遅らせたりするよう嶺北の企業に要請したが、製造業の多くは「大雪で取引先に迷惑が掛かっている。遅れを取り戻すために休んでいられない」と工場を稼働させて生産に当たった。県からの要請は休日の夕方だったこともあり、12日のうちに連絡が届いた企業は少なく、「いまさら言われても対応のしようがない」と要請のタイミングを疑問視する声も多く聞かれた。

 フクビ化学工業(福井市)は、本社工場を通常通り稼働した。担当者は「先週、工場の稼働が止まり、再び生産を停止するのは厳しい」と事情を話した。社員には相乗りで出勤するなどして除雪に配慮するよう呼び掛けたという。日華化学(同)は12日夜に社員に対し、自動車での出勤を控えるよう緊急連絡した。

 アイシン・エィ・ダブリュ工業(越前市)は、始業時間を通常より2時間繰り下げ、午前10時半とした。生産部門は出社できた社員で操業したが、事務や設計などの部門は13日になって急きょ休みに変更した。越前市内は特に積雪が多く、道路事情が悪いことから「社員の安全面と、渋滞を引き起こさないことを考慮した」としている。福井村田製作所(越前市)は13日夕方からの操業を取りやめ、14日も操業を停止する予定。

 県内金融機関は通常通り営業。福井銀は車を使った営業活動を控えた。

 県からの要請に一定程度対応する企業が見られた一方で、「連絡がなかった」と話す企業も多かった。県が嶺北の各商工会議所や県商工会連合会、各業界団体に連絡したのは12日午後4時ごろだったため、その日のうちに情報が十分に行き渡っていなかった。

 嶺北のある商工会関係者は「12日は休みだったので、連絡を受けたのは13日の朝。既に業務が始まっている会社もあり、いまさら伝える必要があるのか」と困惑した様子。この商工会の会員企業は数百社あり、「個別に連絡するのは時間が掛かりすぎる。周知するのは難しい」と強調した。

 福井市のある製造業幹部も「せめて先週末に要請があれば、何らかの対応ができたかもしれないが」と要請のタイミングに疑問を呈した。梱包(こんぽう)関連メーカーの経営者も要請に理解を示す一方で、「商品を販売する取引先があって事業が成り立っている。県外にも窮状への理解を求める発信があっていいのではないか」と求めた。

2/14(水) 9:30
福井新聞ONLINE
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