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【大阪・女性監禁 ヤミ民泊 名簿不要 不明女性は英語堪能】

毎日新聞2018年2月25日 09時00分(最終更新 2月25日 09時00分)
社会速報事件・事故・裁判

遺体の一部が見つかった宿泊施設=大阪市西成区で24日午後10時39分、大西岳彦撮影

 兵庫県三田市の女性会社員(27)が行方不明になり、大阪市東成区の民泊の部屋に監禁されたとされる事件の捜査で、
大阪市内の別の宿泊施設にあったスーツケースから人の頭部が発見された。女性の安否は確認されておらず、
むごたらしい遺体の発見状況に、住民や知人らは不安を募らせた。
 頭部が見つかったのは、東成区の民泊マンションから南西に約5キロ離れた西成区の宿泊施設の室内。
近所の人によると元々、生活保護受給者らが暮らし、最近になって民泊施設を始めたとみられるという。
周辺には同じような宿泊施設が建ち並び、キャリーバッグや大きな荷物を背負った外国人旅行者が多く行き交う。

 インターンシップのために米国イリノイ州から来日し、この施設に2泊する予定で24日夜に到着した男性(23)によると、
室内は畳のワンルームで洗面台がある。男性は「仲介サイトで空室を見つけ、1泊1500円と安かったので予約した」と話し
「いったい何が起きたのか。ここは危険な場所なのか」と表情を曇らせた。

女性が監禁されたとみられるマンション=大阪市東成区で23日、久保玲撮影
 近くに住む建築作業員の男性(63)は「キャリーバッグを持って歩く外国人旅行者は多く、不自然に思ったことはない。怖い」と話した。
近くに住むアルバイトの女性(26)は、「この辺りは治安が悪いと聞いていたが、私と同じ女性が遺体で見つかったと聞き怖い」とおびえた様子で話した。

 東成区の監禁現場とみられる部屋は、オーナーの親族が空き室を1室だけ改修し、旅行客を泊める民泊として使われていた。
大阪市によると、このマンションは国家戦略特区を活用した民泊制度の認定や旅館業法の許可を受けていなかった。
西成区の施設も1月末段階で特区の認定を受けていなかった。
合法な民泊では、宿泊者名簿の作成やパスポートの確認が義務付けられているが「ヤミ民泊」なら不要のため、トラブルが懸念されていた。