3月1日 15時59分
新潟水俣病をめぐって、国の認定基準に基づく新潟市の審査で患者と認められなかった住民９人全員に水俣病と認めるよう市に命じた東京高等裁判所の去年１１月の判決を受けて、新潟と熊本の被害者団体が１日、環境省を訪れ、水俣病患者の認定基準の見直しを要請しました。
新潟水俣病をめぐって、去年１１月、東京高裁が、新潟市が国の認定基準に基づく審査で患者と認めなかった９人の原告全員を、水俣病と認めるよう市に命じる判決を言い渡しました。
これを受けて１日、原告グループをはじめ、新潟水俣病の被害者で作る阿賀野患者会や、熊本の被害者団体など３０人余りが環境省を訪れ、環境大臣に宛てた申し入れ書を手渡しました。
この中では、「東京高裁判決は国の水俣病の認定基準をめぐる見解を全面的に否定しており、過去に棄却された患者の中に認定すべき患者が存在していたことは明らかだ」と指摘し、環境省に認定基準の見直しを求めています。
これに対し、環境省は「これまでの認定基準の運用を否定される判決ではなかった」と答えたということです。
阿賀野患者会の皆川榮一さんは「われわれが望む回答は得られなかった。認定の在り方を変えるためにどうしていけばいいか、相談して対応したい」と述べました。
