レーマー問題は様々な場所で働く人を疲弊させている。近ごろ目立つのは、高齢者のクレーマーだ。

日曜午後の昼下がり。子連れの家族客で賑わう駅前ビルのファミリーレストランで、老人客ら数人が店員に詰め寄っていた。

「うるさい子供をなんとかしなさい」「近頃の親の教育はどうなっているんだ」「不快な思いをさせておいて料金まで支払うのか」

同様の「現場の苦悩」は、別取材で話を聞いた格安アパレル店の店員からも聞かれた。

「サイズがない、いい色がないなど、ほとんど難癖に近いクレームが、特に中高年の女性から寄せられます。
近隣店にしか在庫がないと告げると『今すぐ取ってこい』などと仰られて……。若者向けの商品ばかりで大人向けのものがない、
などとも言われたことも。それなら『そういう店に行ってください』というのが本音ですが、当然言えるわけもなく」

東京都内の若者向け複合ビルに入る100円均一ショップ店長も、、、、中高年客への対応に頭を悩ます。

100円のシュークリームパックを購入された高齢女性客が『量が少ない』と開封したものを返品に来られました。
一般のお客様であれば、間違って買っても『100均だし』と、ほとんどの方は返品には来られない。間違って買ったものならまだしも、
数も見える商品でしたし、そもそも開封されていますし……」(100円ショップ店長)