https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180310/k10011359801000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001

3月10日 19時21分
おととし、相模原市で起きた知的障害者の殺傷事件をきっかけにしたシンポジウムが横浜市で開かれ、入所していた妹がけがをした男性が、入所者や家族に寄り添った支援の必要性を訴えました。

このシンポジウムは、障害がある人や家族をどのように支えていくか考えようと、神奈川県社会福祉士会が開きました。

横浜市の会場にはおよそ300人が集まり、おととし、殺傷事件が起きた「津久井やまゆり園」の関係者やけがをした入所者の家族などがパネリストとして参加しました。

入倉かおる園長は、「あの日あのとき、何ができなかったか、いまも自問自答しています」と述べました。

また、妹がけがをし、みずからも福祉の仕事に携わっている52歳の男性は、「妹には刃物をつかんで抵抗した傷があり、『よくがんばったな』と伝えたことを覚えています」と話しました。

さらに、事件のあと、やまゆり園のような施設が地域で孤立しがちだという指摘に対し、「妹は地域で楽しく過ごしていたのに受け止めてもらえず、本当に悲しかった。よりよい福祉のために、どのように入所者に関わっていくか考えてほしい」と訴えていました。