(CNN) オーストリアの首都ウィーンで11日夜、刃物を持ってイラン大使の住む建物に近づいた男を警備中の兵士が射殺した。

警察の担当者によると撃たれたのは26歳のオーストリア人の男で、「銃弾による傷のため、路上で死亡した」。発砲した兵士は当初催涙スプレーを使ったという。

事件が起きたのは同日午後11時35分ごろ。大使の住む建物に押し掛けてきた男が20代前半の兵士と口論になった。やがて両者はもみ合いとなり、兵士が拳銃で男を4回撃った。

兵士は左の上腕に負傷したが命にかかわるものではない。現在は病院に収容されているという。兵士の名前は明らかにされていない。

イラン大使の住む建物はオーストリア軍から派遣された兵士が24時間体制で警備している。防犯カメラも設置されているが、今回の事件をとらえた映像が残っているかどうかは不明だ。

事件当時、イランの大使が建物内にいたかどうかも分かっていない。ウィーン警察は市内にある各国の公館の警備強化に動いている。

ウィーンでは今月初め、刃物による2つの連続襲撃事件で4人が負傷した。

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