>>108
○竹内委員
わかりました。
この部会の資料をいろいろ調べてみましたら、5回の委員会で、当時の長谷室長の発言
の中に、日本海の方の委員会でイルカの食害について議論があったという発言をしておら
れます。それで、この南部会のイルカについては、9回の委員会では静岡の橋ケ谷委員、
10 回・11 回は神奈川の磯部委員から、生産現場からの発言がございました。イルカが操
業のじゃまをしていると。それで10 回の委員会は、先ほど申し上げたとおりです。
それで、11 回のこの部会で、「太平洋南部キンメダイ資源回復計画(案)の検討状況に
ついて」という資料が提出されました。その中では、「サメ、イルカによる食害防止対策
を重要な課題として検討し、可能なものは計画に反映する」というふうに書いてあります。
ここでは、ちゃんと「イルカ」と書いてあります。
それから、東京都としては、平成14〜15 年に「イルカ・サメ対策調査報告」というも
のが出ております。それから、今年の2月ですけれども、東京都島しょ農林水産総合セン
ター八丈事業所が、引き続いて「八丈島周辺海域におけるイルカ類による漁業被害対策の
取り組み」というパンフレットをつくって、漁業調整委員会で報告をいただいております。
それから、神奈川県水産技術センターの研究報告には、秋元氏が「イルカによる操業障
害」について触れております。その中で、「立て縄釣り漁業者は、出漁に際して、イルカ
の出現回数及び漁獲状況の変化を記録し、これにより被害額を具体的に試算していく必要
がある」ということも書いております。
それから、昨年、水産庁の管理課資源管理推進室から、いろいろなキンメについての調
査が出ております。その中で神奈川県の水産課は、イルカによるキンメダイの被害状況が
具体的に記載されております。その報告は水産庁に行っているはずです。それで、年間
1,000 万から1,500 万の被害が推定されるということを言っておられます。
次いでに申し上げますと、平成17 年3月の第8回日本海・九州西広域漁業調整委員会
の九州西部会で、佐賀県の宮崎委員の質問に対して、長谷室長は「学術研究の捕獲だとか
駆除というものは、全くあり得ないということではない」ということで、当然、資源調査
を踏まえての形になるけれども、国の方で特別許可を出すという仕組みもあるんだという
発言をしておられます。それについては、県の水産課から水産庁の捕鯨班の方に申し出る
ように、言った方がいいよという助言をしておられる。
というようなことを踏まえて、イルカがキンメ釣り漁業を壊滅的に破壊しようとしてい
るというふうに私は感じております。それで、この「太平洋南部キンメダイ資源回復計
画」は、漁業者のためではなくてイルカのためにつくっちゃうんじゃないかということに
なると困りますので、ぜひ「イルカ」という言葉を入れると同時に、イルカによる被害調
査について、いろいろ対策、方策を講じていただきたいというふうに考えております。
漁業調整委員会というのは、そんなに働く手足を持っているわけではありませんので、
ぜひそういうことをお願いしたいということでございます。
以上です。どうもありがとうございました。

○澁川部会長
どうもありがとうございました。
事務局から、何かありますか。
要すれば、15 ページのところは、サメよりも、むしろイルカにウエートがかかったよう
な実態ではないかと、こういう提言も踏まえ、これまでの議論の経過もお話いただきまし
た。そういう意味からすると、事務局、ここは適宜といいますか、竹内委員のお話をいた
だいて整理をするべきであろうということですね。よろしいですか、竹内委員。

○竹内委員
はい。結構です。