AMD製CPUに「致命的」欠陥 悪用でPC乗っ取りも
2018年3月14日 6:40 発信地:ワシントンD.C./米国
http://www.afpbb.com/articles/-/3167253

【3月14日 AFP】イスラエルの情報セキュリティー企業CTSラボ(CTS Labs)は13日、
米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の最新CPUやチップセットに、
コンピューターやネットワークの乗っ取りに利用される恐れがある欠陥が見つかっ
たと明らかにした。

今年初めには、米インテル(Intel)製のCPUにも「スペクター(Spectre)」や「メルト
ダウン(Meltdown)」と呼ばれる同様の脆弱(ぜいじゃく)性が見つかり、コンピュー
ターセキュリティーをめぐる懸念が広まっていた。

CTSが公表した20ページの報告書によれば、今回見つかった欠陥は13件で、問題
の製品は一般消費者向けの製品のみならず、企業や工業、宇宙部門でもアプリケ
ーションの制御に使われているという。

CTSは、AMD製CPUを保護する「AMDセキュア・プロセッサー(AMD Secure Proce-
-ssor)」に「致命的な脆弱性」が含まれているとし、これを悪用することで「セキュア・
プロセッサー自体の中に悪意のあるコードを恒久的に埋め込むことができる」と説明。
これにより「AMDの顧客が産業スパイにさらされかねない」とした上で、被害に遭って
いることは大抵のセキュリティー対策では検知できないと警告した。

CTSはまた、台湾の祥碩科技(ASMedia)に製造が委託されているAMDの「ライゼン
(Ryzen)」チップセットについて、「現在、悪用可能な開発者用バックドアが埋め込ま
れた状態で出荷されている」と指摘した。

AMDは、報告について調査を行っていると表明した。(c)AFP