https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180314-00000021-mai-soci

福井県池田町立池田中学校で13日、卒業式があり、昨年3月14日に担任らの激しい叱責を苦に自殺した
男子生徒(当時14歳)の同級生20人が学び舎(や)を巣立った。式では男子生徒の遺影も飾られ、
代理の生徒が男子生徒の卒業証書を受け取った。出席者によると、喜びと悲しみが入り交じった式だったという。

式は同校体育館で行われ、報道陣には非公開だった。学校によると、先頭の女子生徒が遺影を持って入場。
遺影は卒業生席の前列中央に置かれ、男子生徒の卒業証書授与の際は、卒業生全員が「はい」と返事したという。

卒業生代表は答辞で、男子生徒に言及。「幼い頃から一緒に過ごした仲間がいないのは、あまりにも悲しく、
今でも思い返す度に胸が締め付けられる」と話したという。

式終了後、代理人が男子生徒の母親の手紙を読み上げた。手紙には「つらい時、悩んだ時は一番信頼できる人に
話を聞いてもらって下さい。生きていたら何度でもやり直すことができる。あなたがそこに居るだけで笑顔や幸せに
なれる人がいることを忘れないで下さい」と、生徒らへのメッセージがつづられていた。

男子生徒の卒業証書は、校長らが遺族宅に届け、位牌(いはい)の前で読み上げた。だが、母親は卒業証書を
手にとることはなく、「卒業を認めたくないのかもしれません」と話し、はにかんだ笑顔を見せる学生服姿の
息子の遺影に目をやった。