3/14(水) 13:30配信
デーリー東北新聞社

 青森県三沢市の冬の味覚ホッキガイをPRする「第18回三沢ほっきまつり」が11日、三沢漁港で開かれた。大勢の家族連れらが来場し、ホッキづくめのイベントを満喫。東日本大震災の発生日と重なり、開幕に先立ち来場者が震災犠牲者に黙とうするなど、追悼と復興への思いを口にする関係者らも多かった。

 地元特産品のPRを目的に、市漁協などで組織する実行委員会(委員長・山崎文男組合長)が主催する。7年前は漁港が津波被害で中止となったが、翌年から再開。震災以降で「3・11」の開催は初となる。

 黙とうに続き、市立三川目小児童が勇壮な「海鳴り太鼓」を披露。7年前のほっきまつりに向け準備していた太鼓が津波で流され、県内外からの支援で復活にこぎ着けた経緯があるだけに、リーダーの柿本爽太君(11)=5年=は「特別な日なので緊張し、少しテンポが早めだったが、みんな一生懸命だった」と思いを語った。

 主催者あいさつに立った市漁協の門上馨副組合長は、震災当時は組合長として漁港再建の陣頭指揮を執った。大勢の来場者でにぎわう各ブースに目をやり「組合員一丸となった頑張りと市、県、国などの支援のおかげ」と感慨深げな表情を浮かべた。

 家族4人で初めて訪れたという八戸市根城9丁目、会社員小松栄さん(39)は「津波が到達した表示を見て、改めて震災について考えた」と感想。十和田市西二十一番町、市立北園小3年の菅原春音(はるね)さん(9)は「初めて来たけど、人が多くてびっくりした。ホッキガイが好きなので、今晩のおかずが楽しみ」と笑みを浮かべた。

 会場ではホッキガイを割安で販売。おいらせ農協女性部なども出店した。制限時間内にホッキガイをさばいた数を競う「ほっきムキムキ大会」も人気を集めた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180314-00010009-dtohoku-l02