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3月14日 13時14分
先週、この時期としては珍しく大雨となった北海道で川の護岸工事をしていた男性が大量の雪に埋もれて死亡した事故で、雨を含んだ大量の雪が土砂と一緒に流れ下る「雪泥流」と呼ばれる現象が起きた可能性があることが専門家の調査でわかりました。

今月9日、北海道はこの時期としては珍しくところによっては100ミリを超える大雨となり、各地で被害が出ました。

美瑛町では、辺別川の護岸工事を行っていた51歳の男性作業員が、川の上流から雪どけ水とともに流れてきた大量の雪に埋もれて死亡しました。警察の調べによりますと、現場には土砂を含んだ雪が縦30メートル、横90メートルにわたって積もっていて、当時現場にいた作業員は「雪山が流れてきた」と話しているということです。

この事故について雪による災害に詳しい新潟大学の河島克久教授が調査したところ、雨を含んだ大量の雪が土砂と一緒に川などを流れ下る「雪泥流」と呼ばれる現象が起きた可能性があることがわかりました。

事故が起きた日は、川の上流域で平年の3月の1か月分を超える122ミリの雨が降っており、「雪泥流」が起きやすい状況だったと見られます。河島教授は「まだ雪が多く残っている今の時期に大雨になることが少ない北海道では、これまであまり見られなかった現象だ」と話しています。