日経
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29078650W8A400C1000000/
【ロンドン=篠崎健太】米フェイスブックから8700万人分の個人情報が英コンサルティング会社に流出した問題で、
英国でIT(情報技術)やメディア行政を担うハンコック・デジタル相は5日、フェイスブック関係者と来週会談すると明らかにした。
フェイスブック側の出席者は不明だが、不正流用に至った経緯や情報管理の体制について説明を求める。
ハンコック氏は自身のツイッターに「100万人を超す我々市民のデータがなぜ危険にさらされたのか、説明があると期待している」と投稿した。
全く受け入れられない事態だとして「彼らは2度と起こさないと明確に示す必要がある」と強調した。
英BBCによると、不正流用された中には英国人110万人分の個人情報が含まれていた。
一方、英政府のデータ保護機関である情報コミッショナー事務局(ICO)は同日、個人情報が政治活動などに使われている実態を調べるため、フェイスブックを含む30の団体を調査中だと発表した。
フェイスブック問題を巡っては3月23〜24日、情報を不正取得した英ケンブリッジ・アナリティカのロンドンの事務所に、令状を得て立ち入り捜査をしていた。
ICOのエリザベス・デンハム事務局長は声明で、フェイスブックが4日、アプリによる個人情報の利用制限を強化するなどの対策を打ち出したことを評価した。
ただ「法的に十分かどうか判断するには時期尚早だ」とも述べ、個人情報保護の強化へ調査を進める方針を示した。