2018/4/11 14:13日本経済新聞 電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL11HBE_11042018000000/
(14時5分、コード2502)アサヒが午後も軟調に推移している。午前には、前日比156円(2.7%)安の5593円に下げる場面があった。同社は11日、2018年3月のビール系飲料の販売量が前年同月比で15%減となったと発表した。同月に10年ぶりとなるビールの値上げを実施しており、ビール消費の減退を懸念した売りが集まった。
アサヒは業務用が中心の瓶や、たるを回収するタイプで、約10%の値上げを実施し…
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アサヒ、3月のビール系販売15%減、値上げ影響で
2月の前倒し需要の反動が出ている
https://www.nikkei.com/content/pic/20180411/96958A9F889DE0EBE0E6E7E1E3E2E3E3E2E6E0E2E3EA8A839AE2E2E2-DSXMZO2924529011042018000001-PB1-1.jpg
日経 2018/4/11 12:11
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2924531011042018XQH000/
アサヒビールが11日発表した3月のビール系飲料の販売量は、前年同月に比べて15%減った。3月1日に業務用を値上げしており、その直前の2月に前倒し需要が起きた反動が響いた。値上げが消費にどの程度、水を差すかを中長期に見極めなければならないが、販売のてこ入れを急ぐ必要もありそうだ。
ビール系のうち、業務用が多いビールが22%減った。値上げの前倒し需要の反動減が大きいという。2017年に主力ビール「スーパードライ」の30周年を記念した新商品の効果などが消え、マイナス要因が重なったことも大きいと説明する。
値上げは、業務用が中心となる容器を回収するタイプで実施した。酒販店などの店頭では、大瓶の価格で10%前後上昇したもようだ。同社の値上げは10年ぶり。
値上げの理由はトラック運転手の不足を背景とする物流費の高騰だ。17年6月に酒類の安売りを厳しく規制する制度が導入され、正当な理由なく原価を下回る販売を続けると、厳しい処分を受けることもあり値上げに踏み切った。
ビール離れの加速も懸念されるなか、アサヒもテコ入れを急ぐ。飲食店に供給する生ビールの品ぞろえを広げ、従来は一部の店だけで飲めた「アサヒ生ビール」の全国展開を3月から始めるなどの取り組みを実施。「今後の挽回は可能」(同社)とみている。
アサヒ以外のビール大手3社は4月に値上げしている。今後、他社でも値上げの影響が出る可能性がある。