何が恐ろしいって、年金の支給年齢の引き上げと一緒に、しれっと高齢者の定義の年齢も引き上がるってとこ。

ウチのオカンが60歳で突然痴呆症のような言動が出て、トイレは排泄物まみれだわ、徘徊するは、銀行で意味不明の言動を繰り返すわ等々となったのさ。
病院の診断は「あらゆる検査をしたが異常はありません、老化現象です」と。
で、役所や福祉関係に相談したんだけど、「65歳に達していない老化現象では何のサービスも利用できません、息子のあなたが頑張って介護してください」と。

で、頑張って約3年オカンの介護をしたけど、家は滅茶苦茶で、俺も精神が崩壊。
「息子が使い物にならなくなった」という理由で役所が介入。
役所が立ち会って病院の診察したら、今までが嘘だったかのように「痴呆症のような原因は脳に水が溜まってました、その原因の難病がみつかりました」と。

結局、オカンは難病によって64歳で他界したんだけど、これが普通に老化現象だけだったらどうなっていたか。
「70歳でも元気に働いてる人はいる!」なんて言っても、60代で老化現象なんて普通にありえる話でしょ。
でも「67歳で老化現象では高齢者ではないので行政も福祉も助けられません」なんてなったら、滅茶苦茶になる人が多くなるのではと。

親を捨てる事が出来る人は自分の親についてはそれで良くても、街に『高齢者ではない老化現象者』が誰も見守らない状態で徘徊しまくってるなんてなったら、知らない老化現象者の排泄物が家の前になんてなったら。

年金の支給年齢の引き上げをお金の問題だけで見てると、しれっと高齢者の定義の年齢の引き上げで恐ろしいことになるよ。