米英仏3カ国がシリアへの軍事攻撃に踏み切ったことを受け、週明けの東京市場でリスク回避の円高株安、原油高が進行しそうだとの見方が14日、市場関係者の間に広がった。

 野村証券の木下智夫チーフ・マーケット・エコノミストは「中東での緊張感の高まりが投資家心理を冷え込ませ、円高株安の流れにつながる」と見通す。シリアのアサド政権の後ろ盾となっているロシアの反発を予想し「今後のロシアの対応によっては先行きに対する不透明感が強まり、株価に一層の下押し圧力がかかる」と懸念を示した。

 原油価格に関し、大和総研の小林俊介エコノミストは「地政学リスクが高まり、原油先物相場が上昇しやすい環境になった」と説明。ただ中東地域の油田やパイプラインなどへの被害が確認されていないことから「原油の供給自体が止まるという事態ではなく、一時的な波乱要因にすぎない」と分析している。

2018.4.14 18:28
産経ニュース
https://www.sankei.com/world/news/180414/wor1804140064-n1.html