> 1981年7月5日午後10時20分頃、英国人で、空手3段の腕前である被告人は、夜間帰宅途中の
> 路上で、酩酊した女性とこれをなだめていた男性とがもみ合ううち、女性が倉庫の鉄製シャッター
> にぶつかって尻餅をついたのを目撃した
>
> その際、同女が「ヘルプミー、ヘルプミー」などと(冗談で)叫んだため、被告人は女性が男性に
> 暴行を受けているものと誤解して両者の間に割って入った。被告人はその上で、女性を助け
> 起こそうとし、ついで男性のほうに振り向き両手を差し出した
>
> 男性はこれを見て被告人が自分に襲い掛かってくるものと誤解し、防御するために自分の手を
> 握って胸の前あたりに上げた
>
> これを見た被告人は、男性がボクシングのファイティングポーズをとり自分に襲い掛かってくるものと
> 誤解し、自己および女性の身体を防衛しようと考え、男性の顔面付近を狙って空手技である回し蹴りを
> し、実際に男性の右顔面付近に命中させた
> それにより男性は転倒して頭蓋骨骨折などの重傷を負い、8日後にその障害に起因する脳硬膜外
> 出血および脳挫滅によって死亡した



一審は、「誤想防衛」認めて無罪(最高裁は、減軽)