【グルテンフリー】パスタの本場、イタリアで急成長 グルテンフリー市場が拡大中

イタリアで増えているグルテン不耐症

 小麦などの穀物に含まれる成分のひとつ、グルテン。パスタやパンに多く含まれ、コシやもちもち感など「美味しさ」を生み出す一方で、アレルギーやセリアック病の原因にもなることで知られています。

グルテンに対するアレルギーを持つ人の数は世界的に増加傾向にあり、2014年秋に開催された「グルテンフリー・エキスポ」によれば、イタリアでも年間10%の割合で増加。

イタリア人100人のうち1人がセリアック病を発症しているそうです。

最近では、アレルギーではないけれどグルテンを含む食品を摂取すると不快症状が現れる「グルテン不耐症」にも注目が高まっています。

その症状には、セリアック病に似た重篤な症状を示すものから、腹部膨満感、頭痛、精神的に不安定になる、などライトな症状までさまざま。


その検査方法は、数週間から数カ月、グルテン抜きの食生活をしてみて体調が改善されるか否かで判断するという消極的な方法が一般的です。


■グルテン

グルテンは粘り気と弾力を出す働きがあるので、パン・パスタ・うどんなど様々な食品、さらには一部の化粧品・サプリ・医薬品などにも使われています。

ひとたびグルテンによって腸の粘膜や細胞が影響を受け炎症を発症し、それが慢性化すると、グルテンを含まない他の穀類や、それ以外の食材にも腸が誤反応をしてしまうこともあります。

■グルテンというたんぱく質は、熱では消滅しません。

日本でも食文化の欧米化に伴い、麦類(グルテン)の摂取は日常的なことになりつつあります。
小児期においては、小麦アレルギーにてアトピー性皮膚炎が起きることは良く知られています。


■グルテンの毒性
グルテンにはゾヌリンというタンパク質が含有されているのですが、それが厄介者で、腸に未消化の食べ物やタンパク質粒子が侵入しないよう守っている腸管壁にダメージを及ぼすことがわかっています。

ゾヌリンが腸管壁に何度もダメージを及ぼすと、このブログでも何度も紹介しているリーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)に至ってしまいます。

■グルテンは炎症を促進する。
グルテンは体内の炎症を促進するといわれています。

いったんグルテンが血流に入ると体の免疫系がグルテンを異種タンパクだと認識して抗体を作り、グルテンを攻撃するようになります。

人によって炎症反応がでる部位は異なります。

そのため、IBS、うつ、無気力、ニキビ、乳不耐症、自己免疫疾患など多岐にわたる症状の原因にグルテンが関わっているといわれています。