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 滋賀県警彦根署の男性巡査(19)が教育係の巡査部長(41)を射殺した事件で、犯行現場となった河瀬駅前交番内の防犯カメラには、巡査部長が巡査を厳しくしかる様子などは写っていなかったことが16日、滋賀県警への取材で分かった。県警は巡査が1月に現場に配属されてからの勤務で犯行につながる動機がないか調べている。また、巡査は逃走時にGPS(衛星利用測位システム)機能付きの無線機がついた服を脱いでいたことが分かった。県警は居場所が特定されないように捨てたとみている。

 県警によると、犯行日の11日、巡査部長と巡査は午後5時ごろに発生事案の対応で出動し、同7時15分に交番に戻った。防犯カメラにはその後、2人が夕食の弁当を食べる様子が写っていた。食後、巡査部長は自分の机でパソコン作業を行い、巡査は交番内を立ち歩いたりしていた。カメラに音声は記録されていないが、巡査部長が倒れる同47分までの約30分間に、巡査が厳しくしかられたり、2人が言い争ったりする様子は写っていなかったという。

 また、巡査は犯行後に逃走中、愛荘町の田んぼに乗り捨てたパトカー内に、無線機がついた耐刃防護衣を脱いで放置していたことも判明。無線機には、警察官がどこにいるか分かるようにGPS機能があり、県警は居場所が特定されるのを防ぐ狙いがあったとみている。

 巡査はパトカーを乗り捨てる直前、愛荘町目加田の民家の縁石に衝突する自損事故を起こしていた。左前のタイヤがパンクしており、この事故で走行が難しくなったとみられる。県警で詳しい逃走経路を調べている。