両備バス労組、岡山県にスト通知新路線参入に反発
2018年4月16日 21:20
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO29444900W8A410C1LC0000?s=3

岡山県は16日、両備ホールディングス(HD)のバス事業の労働組合、両備バス労働組合からストライキの通知を受けたと発表した。岡山市の主力路線などが対象で23日と26日、27日に予定している。同労組は主力路線に八晃運輸(岡山市)の低運賃循環バス「めぐりん」の新路線が参入することに反発。会社側を通じて参入認可の取り消しの実現を求めている。

会社側に争議行為予告通知書を手渡す両備バス労組の高木執行委員長(左)(16日、岡山市)
ストは岡山市の中心部と東部の西大寺地区を結ぶ西大寺線を対象に、23日は午後1時から午後3時、26日は午後1時から午後4時まで。めぐりんの新路線が運行開始を予定する27日は終日、高速バスと貸し切りバスを除く県内全36路線で行うとしている。同じ両備グループで路線バスも手掛ける岡山電気軌道(同)はストを予定していない。
同労組は16日、岡山市で両備HDと団体交渉を行った。高木秀治執行委員長は記者団に「(主力路線の)黒字がなくなれば、業績手当の目減りや営業所の閉鎖による雇用への影響が推測される」と強調した。
会社側はスト回避へ交渉を続ける方針で、小嶋光信会長が17日に記者会見して今後の対応について話す。
労働関係調整法では、電気や交通などの公益事業の労組がストを行う場合、少なくとも10日前までに都道府県などに通知する必要がある。
両備グループは9日、参入申請の認可に重大な瑕疵(かし)があるとして、国土交通省に認可執行停止と認可取り消しを申し入れた。