内容に疑問符がつく道徳教材その1

「手品師」

あるところに、あまり売れない手品師がいました。
彼は、いつか大きな劇場で手品をすることを夢見ていましたが、
ものすごい貧乏で、
その日のパンを買うのもやっとのことでした。

そんなある日、お父さんを亡くし、
お母さんは働きに出てずっと帰ってこない
という男の子に出会います。
手品師は、その男の子に手品をしてみせます。
男の子はとても喜び、手品師は、
明日もここに来て、手品を見せることを約束します。

その日の夜、手品師に友人から電話が届きます。
明日、大劇場で手品をやる手品師が急病で倒れたため、
急きょ、大劇場で手品をするチャンスがあるから、
今すぐ出発してきてほしいという言うのです。
手品師は、男の子との約束と出世のチャンスを交互に考えます。

次の日、街の片隅で
たった一人のお客さんのために、手品を披露している手品師がいました。