0001ガーディス ★
2018/05/05(土) 17:45:22.02ID:CAP_USER9「まさか、こんなに広がるとは思いませんでした」。こう振り返るのは、保安用品の販売・レンタル会社「仙台銘板」(仙台市)の大阪営業所の関西ブロック長・大谷秀樹さん(46)。この大谷さんこそ、“キャラクターバリケード”の生みの親だ。
今から12〜13年前、旭川市にサルの単管バリケードが登場する。当時、同社の旭川営業所に勤務していた大谷さんは、旭山動物園の人気が上昇の一途をたどっているのに、市内に「動物園の街」をイメージさせるものが少ないと感じていた。「自社の製品で旭川のイメージアップに貢献できないか」。そこで思いついたのが、サルをモチーフにした単管バリケードだった。サルを選んだのは、旭川動物園にいる動物で、誰もが知っていて、形にしやすいものだから。
装飾なしが当たり前のバリケードにサル!? 本社から「こんなにふざけたもので大丈夫か」と心配する声が上がったのもうなずける。それでもそれを補ったのが、新商品を積極的に開発していこうとする社内の文化だった。最初は1600台の貸し出しの受注があり、工事関係者の評判も上々。大谷さんの狙いどおり、旭川市内の工事現場を陽気なサルの姿が彩ることとなった。
◇復興託した「絆」バリケード
サルのバリケードは時代の波に乗った。同じころ世の中はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が広がり始め、バリケードを見た人がツイッターなどに「こんなものを見た」「かわいい」「工事による渋滞も、これを見ていれば気持ちがなごむ」なとど写真とともに書き込み、反響を生んだ。
「一般の人が広めてくれた」と大谷さん。うわさが成功を呼び、次の原動力に。キャラクターバリケードは旭川営業所から北海道全域、そして全国の営業所へと広がっていった。キャラクターも多様化し、今では30種類を超える。それぞれのデザインは、担当の部署があるわけでなく、「作りたい人がやる」(大谷さん)。アイデアが浮かんだ人がラフスケッチを描き、製造元とともに重心などを考慮しながら、形にしていくのだという。
大谷さんが「旭川のために」との思いを抱いたように、目につくのは、自治体のキャラクターものだ。「ぐんまちゃん」に端を発し、今ではチーバ君(千葉県)やハッスル黄門(茨城県)などご当地ものは10種類を超える。
「北海道」「九州」などの新幹線シリーズも人気。「北陸新幹線ガード」は、新幹線建設への地域の理解を得たいとの願いから、誕生したという。
一方、東日本大震災の復興工事現場でしばしば目にするのが「絆」と書かれたバリケード。人と人が手を固く握るデザインが印象的だ。
2011年3月11日、仙台市の本社も大きな揺れに襲われ、営業所も津波によって商品の半分以上が流されてしまった。しかし、「お客さまが待っている」と翌日から店を開けた。「工事資材で人々を助けることができる」。復興への希望と歩みを「絆」のバリケードに託した。
◇反射材設置で安全性高め
かつて主流だったバリケードを覚えているだろうか。鉄の管をアルファベットのUの字を逆さにしたような形のものだ。「タフガード」として現在も活用されているが、重く、足元にも砂袋を置くなどして支える必要がある上、重ねて収納するにも場所を取るなど、難点があった。
現在の単管バリケードは樹脂製で軽く、基本となる形は幅500センチ前後、高さ750センチ前後の台形で、反射材を取り付けることもできる。現場の作業環境の改善につながったのは言うまでもない。
キャラクターものは、全てに反射材を付けている。例えば、ぐんまちゃんのバリケードでは、ポーズを活用して踏み出した足の裏部分に反射材を設置した。「私たちは工事現場の環境を考え、下支えしていくのが使命。パッと見でかわいいだけの商品は作らない」。大谷さんは、こう強調する。
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