※続きです

イオンスタイルはライフスタイル提案型の売り場、専門化された売り場が特徴の業態で、イオンのGMS改革の切り札のひとつとされている。
16年12月、かつてダイエーの東京の旗艦店として知られていた「ダイエー碑文谷店」を改装して「イオンスタイル碑文谷」に切り替えたことが象徴といえるだろう。
「なんでもあるが、欲しいものがない」と言われた、これまでのGMS像からの脱却を図る考えだ。

イオンフードスタイルは食品を強化した業態店で、ダイエーが運営する。
現在、ダイエー既存店からの切り替えを進めている。
カロリーを抑えた弁当や減塩・無添加の調味料など「ヘルス&ウエルネス」商品が充実しているほか、イートインスペースを充実させて店舗で食事ができる環境を整えていることなどが、従来と異なる点だ。
 
イオングループとしては、トップバリュを強化することでダイエーやグループのGMSのテコ入れも図る。
近年のトップバリュは「つまらないPB」と評されることもあり、売上高は伸び悩みを見せていた。
そこでイオンは、15年度からトップバリュの抜本的な見直しに着手。

顧客からの評価が低いものや収益貢献度が低いものなどを削るなどして、付加価値の高い商品開発に取り組んできた。
17年度はそれまでの取り組みや値下げが奏功し、トップバリュの売上高は前年比1.6%増の7271億円で3期ぶりの増収となった。

こうした状況からイオンは、19年度にトップバリュの売上高を現在の約1.6倍となる1兆2000億円にする目標を掲げている。
トップバリュの立て直しは一定の道筋が見えてきた。
ただ、ダイエーの再建はもう少し時間が必要といえそうだ。

※おわり〆 .