◆猫好きを狙うマルウェア「Kitty」、Drupalの脆弱性突き仮想通貨を採掘
 〜Kittyマルウェアは『お願いだから削除しないで。私は無害な可愛い子猫なの』と訴える

オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)「Drupal」の脆弱性を突く攻撃が横行している。
セキュリティ企業のImperva Incapsulaは、仮想通貨「Monero」を採掘する新手のマルウェア「Kitty」が見つかったと伝えた。

Impervaのブログによると、悪用されているのはDrupalが3月28日リリースの更新版で対処したリモートコード実行の脆弱性(CVE-2018-7600)。
2018年4月上旬には悪用が確認され、以後、さまざまな形で便乗攻撃が発生していた。

新手のマルウェアKittyは、この攻撃について調査する過程で発見された。
感染すると、サーバに常駐してMonero採掘プログラムの「kkworker」をインストールさせ、採掘プロセスを開始するという。

写真:マルウェアが削除されないよう「お願いだから削除しないで。私は無害な可愛い子猫なの」と表示するという
http://image.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1805/07/ki_cat01.jpg

攻撃者はさらに、様々なWebリソースに感染を広げることを狙って採掘用スクリプトの「me0w.js」を仕込み、Webサーバサイトを閲覧したユーザーにマルウェアを感染させようとする。
「猫好きの心をつかむため、攻撃者は『お願いだから削除しないで。私は無害な可愛い子猫なの』と表示することによって、マルウェアをそっとしておいてほしいと訴える」という。
同社が発見したマルウェアKittyの第1世代はバージョン1.5だったが、最新バージョンは1.6に更新されているといい、「攻撃者は組織でソフトウェア製品のようにマルウェアを開発し、バグ修正や新機能の追加を行っていることをうかがわせる」とmpervaは解説している。

ITメディアエンタープライズ 2018年05月07日 08時40分
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1805/07/news039.html