「かぼちゃの馬車」実質的経営者に20億の裏金か
https://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20180401-00003703-rakumachi-column
抜粋
加藤弁護士は「スマートデイズの役員の証言などによると、例えば年収800万円なら9200万円の物件、年収1000万円なら1億2000万円の物件など、
年収に応じて物件価格を決め、そこから機械的に逆算して利回り8、9%になるようにサブリース賃料を設定していた」と指摘。
「そのため、保証した賃料は実際に入ってくる賃料との乖離が著しく、早期に破綻することが明らかだった」と語る。
さらに、販売会社はオーナーに対して販売手数料やコンサルティング料名目で多額の金銭を受け取っており、建築業者からスマートデイズに
対しては建築請負代金の50%にも及ぶキックバック契約が存在、オーナーは実際の価格に見合う価値がない割高な物件をつかまされたと指摘している。

加藤弁護士はスマートデイズ役員の証言などを基に、販売会社の元締め的立場だった会社について、土地代金の中抜きによって得た20億円程度を
スマートデイズの実質的経営者が関与する別会社へ流していたとみている。

また、今回の一件では販売会社の多くが、高額な融資を引き出すためオーナーの年収や預貯金に関する資料を改竄してスルガ銀行に提出したとみられている。
原告側のオーナーの1人は「販売会社にネット銀行の画像キャプチャを送ったが、2万円の預金残高が1000万円に改竄されて提出されていた」と証言している。

加藤弁護士は「土地の中間省略での中抜き、キックバックによって水増しされた割高な建築費、高額な各種コンサル料や販売手数料等によって、
それぞれの業者がオーナーの借入金を原資に多額の金銭を抜く形になっている」と説明。
今後は詐欺罪での刑事告訴も検討しており、「複数の業者が関与した詐欺的スキームの全容解明に努めたい」としている。

http://president.jp/articles/-/24858
抜粋
詐欺的で、明らかに故意による不法行為
訴状などによると、スマートデイズは支払う意思も能力もないのに長期にわたり利益が得られると誤信させ、販売会社を使って
高額物件を原告に販売後、計画的かつ短期間でサブリース賃料の支払いをやめた。
「詐欺的行為で、故意による不法行為に当たることは明らか」とし、同社役員についても「業務執行者として故意による不法行為責任を負う」としている。

また、建築会社は、本来なら大幅に低い価格で建築できるにもかかわらず、多額のキックバックをスマートデイズに支払うことを隠し、
原告に何千万円も水増しした建築請負契約を締結させたと指摘。
「不当に高額な建築請負契約を締結させて、多額のキックバック分の損失をこうむらせる違法性を有する行為」とした。

不動産コンサルティング会社についても、「残高を改ざんする専用ソフトがある」「スルガ銀行の担当者もすでに承知している」などと
原告に告げて年収資料や預貯金残高を改ざんし、本来なら原告が投資することのできない高リスクの投資物件に投資させたと指摘。
「違法性を有し、故意による不法行為責任を負うことは明らかだ」とした。

ある原告の預貯金残高の資料は、本来は50万円だったにもかかわらず、不動産コンサルティング会社が4千万円に改ざんして
スルガ銀行に提出したという。
一方、スルガ銀行は融資審査で改ざんされた資料を受けとり、保存しているとみられるが、それらを開示するよう求めても
「1か月以上、全く応じる気配がない」(加藤弁護士)という。