奈良市にある世界遺産の薬師寺の最高位の僧侶が、宗教家として不適切な女性関係があったとして辞任し、薬師寺を去る退山届を出しました。

これは15日午後9時すぎから薬師寺が開いた記者会見で加藤朝胤執事長が明らかにしました。

それによりますと、薬師寺の最高位の僧侶で住職にあたる村上太胤管主が14日付けで管主を辞任するとともに、薬師寺を去る退山届を提出し、受理されたということです。

加藤執事長は、辞任などの理由について「宗教家として不適切な女性関係があったという申し出があった」と述べました。

辞任した村上管主は、おととし8月に管主に就任し、去年5月には食堂の完成で寺の伽藍(がらん)の復興をほぼ完了させたほか、110年ぶりに大がかりな修理が行われている国宝の東塔では、今月、柱を継ぐ儀式を行ったばかりでした。

辞任した村上管主は「私の不徳の致すところで多くの方々の信頼を裏切り、皆様にご迷惑をおかけしたことを深くおわびします」というコメントを発表しています。

5月15日 22時23分
NHK NEWS WEB
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