【根室】ロシア200カイリ内サケ・マス流し網漁の代替漁業として北太平洋の公海でサンマ漁を行う中型船(200トン未満)10隻が16日午前、根室市の花咲港から出漁した。今年は漁獲の一部を初めて国内流通向けに同港に水揚げする。もう一つの代替漁業、道東沖サバ・マイワシ漁の小型船(30トン未満)6隻も同日午後、花咲などから出港した。

 公海サンマ漁は棒受け網漁船で行われ、今年は昨年を600トン余り上回る約8千トンの漁獲を目指す。昨年までは、値崩れを防ぐため取れたサンマを洋上でロシア船に売るなどしていた。だが原料不足に苦しむ根室の水産加工業者の要望を踏まえ600トンに限り6〜7月に水揚げし、冷凍保存して年明けから販売する。

 道東や東北から集まった各船は午前10時、家族らに見送られ続々と出港。根室の落石漁協所属第81幸福丸(184トン)の吉村巌(いわお)船長(60)は「たくさん取り、来年につながる漁にしたい」と意気込んだ。漁場には2日前後で到着する見込み。

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