兵庫県丹波市で26年前から営業していた「アルティ」というショッピングセンター。改装だと思っていたら一転、閉店が決定、街の人も入居するテナントも困惑していました。

 「えっ!ここのダイソーはどこに行ったん?」(女性客)
 「やめられた」(店員)
 「やめられた!なくなったんか」
 「電気が止まりますので」

 近所の人も驚く形での最後を迎えることになりました。1992年に誕生したアルティは、地元スーパーの「サンウエキ」を中心とした当時丹波市内で最大の商業施設で、呉服店やゲームセンターなど最盛期は20店舗が入居していたといいます。しかし先月11日、施設のオーナーでもあるスーパーのサンウエキが改装を理由に休業。その2週間ほど後、テナントに対して『5月中に施設の電気が止まる』と伝えてきたといいます。実質の退去勧告でした。

 「店内に入ってみますと、店舗はほとんどなくなっていて、エスカレーターも止められています」(渡紗也子記者リポート)

 残っていた6つのテナントは急きょ移転などを進め、15日まで営業していたのは書店だけでした。

 「もうみんな出られたので、僕ももうすぐ出ます」(書店店主)
 Q.きょうが最後?
 「どうですかね。電気がいつまでつくのか」

 電気がいつ消えるのかもわからない中で、閉店作業は進められていました。そんな中、常連客の女性がやって来ました。

 「400円です。もう次からはたぶんここではようしとらんのですけどね」(店員)
 「ついでがあったからね、ここはスーパーで何でもあったから」(女性客)
 「ありがとうございました、長いこと」(店員)

 「丹波市、篠山市にこんな大きなショッピングセンターがなかった。ここが初めてだった。本当に寂しいです。電気が消えて真っ暗になったら、もっと寂しいなと思う」(近所の人)
 「3、4年前に冷暖房が効かなくなったり、徐々に古くなっていっている感じがしました。悲しいですよね」

 なぜ『改装』が一転『閉店』となったのか?取材に対しサンウエキは、「仕入れ先への支払いが滞るなどして契約を打ち切られ、一旦改装として再建を試みたが失敗した」と説明していて、近く破産手続きを開始するということです。

5/16(水) 11:44
MBSニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180515-00022585-mbsnews-l28