広島県内の公立の小中学校など35校で、教員が決められた人数に達していない「欠員」の状態にあることがわかりました。

呉市では4月、授業を受けられない生徒がいた中学校もありました。

広島県教育委員会によりますと、県内の公立小中学校などを対象に調査した結果、35の学校であわせて38人が欠員状態になっているということです。

その内訳は非常勤講師が12人、臨時採用の教員が26人です。

このうち呉市の吉浦中学校では、1年生の国語と2年生の理科で必要な教員を確保できず、あわせて4クラス101人が4月分の授業を受けられませんでした。

5月からは、ほかの学年の教員が授業を行っています。

「生徒や保護者に心配をかけ、大変申し訳なく思います」
(呉市教育委員会 学校教育課・高橋伸治課長)

呉市教育委員会は、求人を出すなどして新たな講師を探していますが、このまま見つからなければ夏休みや冬休みに補習を行う可能性があるということです。

「今後、非常勤講師を早急に配置できるよう全力で取り組んでいきたい」
(高橋課長)

「由々しき事態だと思っている。生徒たちにしわ寄せがいくのはできるだけ避けていくことが望ましい」
(広島県・湯崎英彦知事)

湯崎知事は会見で、教員不足により授業への影響が出ていることに懸念を示しました。

広島県教委は、定年による大量退職に新規採用が追いつかないことが教員不足の原因だとしたうえで、「他の都道府県でも事情は同じため、教員の確保に苦慮している」と説明しています。

今後、学校現場での授業などへの影響を詳しく把握したうえで、教員の確保策を検討したいとしています。

5/15(火) 19:35
RCC中国放送
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