◆兵庫・伊丹市 防犯カメラ1000台で犯罪減少

新潟市で起きた女子児童殺害事件を受け、改めて問われる子どもの安全。
防犯カメラ1000台を設置し犯罪の認知件数を減らした兵庫県伊丹市の取り組みを取材しました。

伊丹市がおととしから設置を始めた防犯カメラ。
17ある小学校の通学路を中心に、あわせて1000台が取り付けられています。
伊丹市のホームページを見てみると街中に防犯カメラが設置されていることがわかります。

【伊丹市 安全・安心施策推進班 落久保宏朗主任】
(防犯カメラはひっそりとしたイメージがあるが?)

「犯人を捕まえるという意味では、どこにあるかわからなくて、知らぬ間に撮られている、というのもあると思うんですけど、ことが起こってからでは遅い。
つけていることを大々的にアピールして、ここでは悪いことできないと思ってもらえるのが一番いい」

犯罪の証拠として使われることが多い防犯カメラですが、伊丹市の最大の狙いは「犯罪の抑止」。
周りに防犯カメラがない場所にもポスターが張られています。
その甲斐もあってか、ひったくりや空き巣などを含めた去年の犯罪の認知件数は、設置前年の2015年と比べて約3割減ったということです。

【小学2年・5年の母親】
「下校の時一人だと不安なので、カメラがあると親の目の届かないところで見てもらえるとあるとありがたい」

カメラ設置のきっかけとなったのは、2014年に神戸市長田区で小学1年の女子児童が路上で誘拐され殺害された事件です。
社会に不安が広がる中、伊丹市は防犯カメラを使った全国初のサービスもはじめました。

【伊丹市 安全・安心施策推進班 落久保宏朗主任】
(防犯カメラの箱が大きいのはなぜ?)

「中にカメラだけではなくて、子どもさんや認知症の方に発信機を持っていただくと、このカメラの下を通ると、そこの位置情報が保護者の方に通知されるというサービスがある。
その受信機が入っている」

小さな発信機を持った人が防犯カメラの下を通ると、防犯カメラが電波を受信。
保護者のスマートフォンに、通過した場所と時間が送られるというシステムです。

【小学2年の母親】
「学校の行き帰りでも、ちゃんと学校に行けているか、家に何時に帰ってくるかが目安で分かるのでとても便利です」

発信器は、去年から新1年生に無料で配布され、市内の1、2年生の4割以上が利用しているということです。

写真:https://www.fnn.jp/image/program/2018051620010208KTV?n=1&;s=12_l

関西テレビ 2018年5月16日 水曜 午後8:01
https://www.fnn.jp/posts/2018051620010208KTV