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5月17日 5時25分
イスラム教徒が日中の飲食を断つラマダンが中東などイスラム圏の多くの国で始まりました。ここ数年、宗教心が高まるラマダンの期間中は、テロが相次いだことから各国は警戒を強めています。

ラマダンは、イスラム教徒がおよそ1か月間にわたって、日の出から日没まで一切の飲食を断つもので、試練を共にすることでお互いの連帯意識を強めます。

中東などイスラム圏の多くの国では、ことしは17日からラマダンが始まり、労働者の就業時間が短縮されたり飲食店の営業形態が変更されたりするなど、生活スタイルが大きく変わります。

聖地メッカに近いサウジアラビアの西部の町、ジッダの市場では16日夕方、大勢の買い物客が詰めかけ、断食明けに食べるデーツや、スワークと呼ばれる歯を磨くのに使う木の枝などを買い求めていました。

買い物客の1人は、「すべてのイスラム教徒が健康で平和に過ごせることを祈ります。特に同胞であるパレスチナの人々の問題が解決することを祈っています」と話していました。

ラマダンの期間中は、宗教心が高まることに乗じて過激派がテロを起こす傾向があり、実際、去年もアフガニスタンやイラクなどでテロが相次ぎました。

特に日没後から人々が一斉に街に繰り出し、モスクや市場、飲食店街の周辺では混雑が予想されることから各国は警戒を強めています。