トランプ米大統領は七日の日米首脳会談後の共同記者会見で、日本が米国製の武器購入を今後さらに増やすとの見通しを示した。日本の防衛費は本年度まで六年連続で増加。高額な米国製武器の購入費は防衛費を膨らませる一因だ。トランプ氏は日米首脳会談の度に同様の「売り込み」を重ねており、購入圧力を弱める気配はない。

「防衛関係で製品を日本にさらに購入していただくことになる」

トランプ氏は七日、安倍晋三首相と並んだ記者会見で言い切った。四月の首脳会談後の共同記者会見でも「米国は日本の防衛能力向上を助ける。日本が米国の武器を早く買えるようにする」と話していた。

日本が米国から買う武器の費用はすでに拡大傾向にある。米国からの武器調達に多く適用される有償軍事援助(FMS)の契約額は、民主党政権時代の二〇一一年度は四百三十二億円だったが、第二次安倍政権で急増し、一八年度は約四千百億円に上った。 (新開浩)

2018年6月9日 朝刊
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201806/CK2018060902000134.html