がんの早期発見に有効とされる陽電子放射断層撮影(PET)検査で使う薬剤をめぐり、新規参入業者の参入を妨げ事業を不当に制限した疑いがあるとして、公正取引委員会は13日、独占禁止法違反(私的独占)の疑いで、放射線医薬品メーカー大手「日本メジフィジックス」(東京都江東区)を立ち入り検査した。

 同社は産経新聞の取材に対し、「公取委の立ち入り検査を受けている。調査には協力していく」とした。

 PET検査で使用する放射性物質を含む特殊な検査薬は同社が国内で初めて製造し、百数十億円規模の市場をほぼ独占していた。

 関係者によると、同社は薬剤の投与装置を開発するメーカーに対し、新規参入業者の薬剤に対応する改良を行わないよう圧力をかけるなどし、低価格で納入しようとした新規参入業者の事業を妨げた疑いがあるという。

2018.6.13 13:31
産経ニュース
https://www.sankei.com/affairs/news/180613/afr1806130015-n1.html