阪急阪神ホールディングス(HD)株式会社の定時株主総会が13日、大阪市内で行われ、一部の株主から金本監督率いるタイガースへの手厳しい質問が浴びせられた。株主総会が“ダメ出し会”となるのはタイガースの恒例行事。チームはペナントレースで現在リーグ2位だが、開幕前の大きな期待を裏切り、勝率5割を下回っていることに不満が噴出。若手選手や外国人選手が思うように結果を出せないことから、株主らの矛先はコーチ陣に向けられた。

▼どうなる阪神タイガース…親会社「阪急」トップに謝罪させた株主総会

 前日に球団スコアラーが仙台市内で盗撮容疑で逮捕されたことを受け、株主総会は角会長が開会のあいさつの冒頭で「被害に遭われた方、関係者に心よりおわび申し上げます」と謝罪して始まった。

 質疑応答でも、タイガースの話題が続いた。「人生の大きなウエートを占める」と“タイガース愛”を語った男性は「投手ががんばっているのに、打っていないから成績がよくない。若い選手が出てきたから喜んでいても、次の年には打たなくなる。高いお金を出して外国人連れてきても打てない。これが何年も続いている。2年前の株主総会でコーチの指導力について質問したときから同じ。2年間、何をやってきたんだ」とまくし立てた。

 13年間続けて年間指定席を購入し、愛知から応援に通っているという男性は「フロントの方は、コーチが大事だということをわからないんですか。若手、若手といって連続で出場している者を代打で使って。外国人も打てない、守れない。広島のコーチが移っていったヤクルトは交流戦で打撃成績トップ。良いコーチを採用できていない」と指摘。別の男性は「タイガースは2005年から優勝していない。期待してもシーズンが終わったときには落胆している。私はこの6月に80歳になる私がファンを“卒業”するのは間近。それまでに優勝してほしい」と懇願した。

 厳しい質問に、壇上の役員は「監督、コーチ陣は選手のことをよく考えて、信念を持って指導している。信頼を持って采配を任せています。現在結果が出ていない選手も必ずや復調してくる」と返すのがやっと。角会長も「結果を出していかなきゃしようがない」とその場を収めるしかなかった。

2018.6.13 14:39
産経WEST
https://www.sankei.com/west/news/180613/wst1806130061-n1.html