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世界の人身売買、7700億円規模 国連報告
2018年6月14日 16:16 
発信地:ウィーン/オーストリア

【6月14日 AFP】難民の窮状が世界中のトップニュースで報じられる中、国連(UN)が13日に発表した報告によると、2016年には250万人の移民が発生した一方で、70億ドル(約7700億円)にも及ぶ規模で人身売買が行われていたことが明らかになった。

 国連薬物犯罪事務所(UNODC)の報告書は、アフリカ、欧州、北米、アジアなどの主要な移民ルート30か所について調査した最新の統計で、人身取引の規模は同年の米国や欧州連合(EU)の人道援助額に匹敵すると指摘。しかも、実際の規模はさらに大きいはずだという。

 実情としては紛争や貧困から逃れようとする人々が絶望的な状況の中で、彼らの安全をほとんど考慮しない密航業者を信頼し、結果、毎年多数の移民が死亡する事態に至っている。

 UNODC政策分析・広報部長のジャン・リュック・ルマイウ(Jean-Luc Lemahieu)氏は、「(人身取引という)越境犯罪は、弱者の中の弱者を食い物にしている。世界規模のこの犯罪においては、地域および国際的な協力や各国の刑事司法制度を含む国際的な行動が必要だ」と述べた。(c)AFP