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株主、「経営陣は責任取らず」=スバル、三菱マテに批判続出−株主総会
2018年06月22日19時06分

 昨年秋以降に品質をめぐる不正が発覚したSUBARU(スバル)と三菱マテリアルは22日、東京都内でそれぞれ定時株主総会を開いた。両社は不正を陳謝したものの、当時の社長が会長にとどまる。株主からは「経営陣が責任を取ろうとしていない」といった厳しい批判が相次いだ。

 両社とも新社長の下で企業風土改革などに取り組むが、株主の信頼を回復するのは容易ではない。
 スバルでは新車の完成検査不正や燃費・排ガスデータの改ざんが次々に発覚。総会で、吉永泰之社長は「全業務でコンプライアンス(法令順守)を重視する意識を醸成し、企業体質を根幹から変革する」と再発防止に全力を挙げる姿勢を示した。

 株主からは経営責任追及に加え、「(ルールを)軽視したことが問題だ」といった意見が相次いだ。総会で取締役選任案が承認されたことを受け、吉永氏は22日付で代表権のない会長に退き、中村知美専務執行役員が社長に昇格した。

 三菱マテリアルではグループ5社の品質データ改ざんに続き、本体工場でJIS認証に必要な検査をせずに製品を出荷したことが発覚した。
 報道陣に非公開で開催した株主総会では、22日付で引責辞任した竹内章社長が会長として残留することへの批判が出た。竹内社長は「一連の経緯を知っている。代表権のない会長として、グループのガバナンス(企業統治)の指導・監督に集中したい」と釈明した。