https://www.discoverychannel.jp/0000020788/
https://dps68n6fg4q1p.cloudfront.net/wp-content/uploads/2018/06/21194732/fireball-180621.jpg
Credit : U. Reichert via ESA
月と金星とを撮影しようとしていた男が偶然捉えたのは、美しく緑に輝く火球だった。
■ 偶然写った緑の光
ESAはこれが撮影されたときの様子を細かく紹介している。
ドイツの雑誌「Sterne und Weltraum」(「星と宇宙」の意)の編集長であるウーヴェ・ライヒャートは、6月16日の夜、ドイツ、ハイデルベルクの自宅裏庭で三日月と金星とを写真に納めようとしていた。しかし木が邪魔をしていたので彼はとうとう郊外にまで出てしまった。
雲は出ていたが星が綺麗に見えたので彼はここで撮影を行った。ちょうど撮影するとき、夜空を見上げた彼は輝く物体を遠くに目にした。まず金星の上で白い閃光を放った物体は高速で下へと向かい、その色は白から緑へと変化。一つの物体に見えたものは小さな光る破片となり地平線へ消えていった。
■ 宇宙誌編集長も驚いた火球
https://dps68n6fg4q1p.cloudfront.net/wp-content/uploads/2018/06/21194809/fireball2-180621.jpg
Credit: Creative Commons 画像はイメージです
国際流星機構IMOによればこれはベルギーやドイツだけでなく、フランスやオランダでも目撃されたとのことで、IMOは目撃報告を分析して落下弾道も推測している。それによれば、写真に写った火球は、撮影箇所から230kmほど離れたベルギーに落下したようだ。ちょうど音楽グループのフー・ファイターズ(このバンド名の由来が未確認飛行物体を指す言葉にあることは面白い偶然だ)がオランダでライブを行う際に撮影された映像にも火球が映り込む様子がRTで紹介されている。
長年星を見てきて、流星も数多く見てきたライヒャートだが、この火球は流れ星と言うよりは、まるで花火であるかのような爆発をしたという。なおこのときのカメラの撮影設定はESAで紹介されているので、同様の光景を目の当たりにした際にどの設定で写真に収めれば良いか参考になるだろう。
あなたも夜空を何気なく見つめれば、ふとした拍子にこんな凄いものが目撃できるかもしれない。
Text by Discovery編集部