この声明が容疑者自身によるものかどうか現時点で断定はできませんが、自分のことを「ほぼ引きこもりの42歳」と書いており、これは警察の発表とも一致。文章が投稿された24日22時29分時点では、容疑者に関する情報は出ていなかったことから、本人が投稿した可能性が高いとみられています。

 “犯行声明”内にあった「低脳先生」というのは、はてなブックマークを中心に活動していた“荒らし”アカウントの1つ。他ユーザーに対し誹謗中傷を繰り返し、凍結されてもすぐに新規アカウントで復活すること、頻繁に「低能」という言葉を使うことなどから、一部ユーザーからは「低能先生」という通称で呼ばれていました。Hagexさんも2018年5月に「低能先生に対するはてなの対応が迅速でビックリ」という記事を投稿しており、もしも上記“犯行声明”が容疑者のものであれば、今回の犯行は、Hagexさんや他のユーザーに恨みを抱いた「低能先生」によるもの――という可能性が非常に高くなります。

 ただ、「低能先生」という呼び名はHagexさんがつけたものではなく、ネット上では2017年時点で既に「低能先生の捨てIDをわかる限り集める」といったエントリも存在。Hagexさんの記事もあくまで、自分も荒らし被害にあっていたことや、はてなの対応の迅速さなどについて触れたものであり、コメントでは「これが動機になるのか。信じられない」「これ防ぐの無理だろ」など、容疑者の逆恨みではないかといった声もみられました。また“犯行声明”内では、「事前の予定では東京までいってはてな本社にこんにちはするつもりだった」と、運営元であるはてなへの往訪も示唆しており、Hagexさんはあくまで“ターゲットの1人”であったとも考えられます。

 朝日新聞の報道によれば、福岡県警でも上記声明については把握しており、「松本容疑者が投稿した可能性もある」とみて関連を調べる方針とのこと。犯行声明は本当に松本容疑者によるものだったのか、なぜHagexさんがターゲットにされたのか、全容の解明が待たれます。



(おわり)