――重箱の隅ということではなく、この広告はまずいのではないですかという話の取材です。

社長:まずいんじゃないですか。だから広告を止めるって言ってるじゃないですか。

――もうこの広告で何カ月もサプリを販売していますよね。そして使用してはいけないような過激な表現もたくさん使っていますよね。

社長:だから僕の方で関知していないじゃないですか、この広告。

――広告の出稿に関しては、広告主に一定の責任があるといわれています(関連記事)。お金を出して掲載している広告を見たことがないっていうのはちょっと不思議です。I社かH社の広告のご担当者は把握されていると思いますが。

社長:そうなんですか。でも僕しかいないですよ、この会社は。申し訳ないですけど、責任ないですよ、僕。

――責任ないんですか。どういう広告で売れたのか把握してないってことですよね。

社長:だって、この広告知らないもん。(どういう広告で売れたのかは)分からないですけど、それをつぶさにチェックするのは僕の仕事なんですか。
それはアフィリエイトの管理をしているG社の責任なんじゃないですか。僕はG社を信用してやってるじゃないですか。なんか問題あるんですか。
言えることは、もうG社にこういった類の広告を止めてっていうことだけですよね。

――その広告をもとに私が実際に商品を購入して、同じ実験をして効果がないという問い合わせを今社長が受けているわけですよね。

社長:責任ないとまでは言わないですが、改善するように僕が対応するだけなんじゃないですか。あなたが返金したいというのなら僕は対応しますよ。送ってくればいいじゃないですか。

――これまでに広告を見て購入してしまった人に対しては責任を取るのでしょうか。

社長:G社が取るしかないんじゃないですか。

――どういうことですか。

社長:返品の話はG社に言うことなんじゃないですかね。

――それは一般の消費者は分からないですよ。私たちは偶然広告の取材をしてきたことから、Mというタグを見つけて広告代理店がG社と分かりましたが、一般の方は製造元のH社や販売元のI社の出しているものだと思います。

社長:僕の立場からしたら、G社に責任があると思います。広告のページにG社の名前とか書いてないんですか。悪いですけど、僕も被害者ですよ。だってこんな広告知らないもん。
「特定商取引法に基づく表記」のところに書いてある「K委員会」。こんなの全然知らない。こいつに聞けばいいんじゃないですか。

――大事なことなので確認しておくのですけれども、社長から「ビールと焼き鳥を使って消してくれ」っていう指示はしていないんですよね。

社長:そんなわけないじゃん。記事でネタにしたいだけでしょ。そんなの指示すると思います? ある程度常識持ってますよ僕も。
僕が大事なのはこの広告をやってたG社をどう……どうしてくれるのかな、ということだけです。