>>591
>水口憲哉

(ついでにまあおれも色々と反論する部分はあるのだが結構当時としては面白いのでそのまま貼る)

水口憲哉・講演(1989年)
http://fenv.jp/20030331/meslist/kaizu02b.htm#kaizu.02005
(94/04/09 00:54 [ 島の娘 ]_)

鯨のことについてはいろいろ発言してきいます。この5月の集会のときに、400字で意
見をといわれましたが、400字でなんか書けない、ということで、電話で30分ぐらい話し
たら、じゃ、一度みんなで話す機会を作ろう、ということで伺ったわけです。で、いま
まで発言したことなどを資料としてお渡しします。
 私は1972年から水産大学に勤めておりまして、増殖学科という、いろんな水産物の殖
やし方、殖やしてどう捕るかということをやっています。講座の名前が「水産資源」で
す。そういうところにいて、いろんな殖える魚を調べてきました。そういう中で、1974
年に、創刊間もない雑誌の『アニマ』の、主張という欄で鯨のことについて書いたの
が、多分、初めての発言だったと思います。「いま、もう鯨は捕り方が間違っていたか
ら、非常に危険な状態にあるから、捕獲10年禁止というのはやむを得ない」という内容
でした。
 そのときに、「水産庁とか業界は、乱獲ではないし、科学的に獲っているのだから、
と言っているが、実際に捕鯨船に乗っている人たちから実状を聞くと、捕りすぎだから
やめたほうがいいということを言っている。そして、業界として捕鯨をやめていった場
合にはいままでそれで生活していたひとたちのことをも考えて水産庁と水産会社は転換
をしていくべきだ」、ということをいったわけです。
 水産の中でそういうことを言う人間はほとんどいないんですね。水産の人間は今も昔
も変わらず、大政翼賛主義で、みんな一丸となって、捕鯨はいいことだから、捕りすぎ
ではないし、捕っていい、というのが大部分ですから、水産の側でそういうことをいう
のは少ない人数です。この年と、その3・4年後にテレビで鯨のことについて発言してい
ます。1974年は、『アニマ』を読んだ12チャンネルのディレクターの依頼で、働く人の
場から、という切り口が必要だからということで、そういう点から、鯨の問題について
話しました。NHKの『明るい漁村』という番組で、鯨問題を取り上げて、いまだったらあ
あいう作り方にはならないと思いますが、その当時は、一応、捕鯨交渉の団長の、水産
庁の、米沢という代表と、それから小原秀雄さんとが対談する前に、いろいろなコメン
トが流れるところで私もしゃべっているんです。そのときには、どこを探しても、鯨は
とりすぎだからやめたほうがいい、という人は水産の側ではいなかったのでNHKとしても
私なんかには話させたくなかったのでしょうが、「鯨を捕る側は問題のすり替えをして
いる」点について述べました。