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 ファーストサーバの提供しているクラウド型レンタルサーバー「Zenlogicホスティング」において、大規模な障害が発生している。7月9日13時現在、すべてのサービスを停止してメンテナンスが行われているものの、再開のめどは立っていない。

 Zenlogicホスティングは、ヤフーのIaaS基盤を利用して提供されているクラウド型のレンタルサーバー。ファーストサーバでは、2015年2月の同サービス提供開始後、長年提供してきたレンタルサーバーサービスからのユーザー移行を進めていたが、2018年2月には、約2万社が利用していたレンタルサーバーをすべてZenlogicホスティングへ移行完了したとアナウンスしていた。

 このZenlogicホスティングが6月19日より高負荷障害に見舞われており、これを解消するため、7月6日20時よりすべてのサービスを停止し、メンテナンスを実施していた。しかしサービス再開処理後、再度の高負荷発生が確認されたことを受け、当初は最長で7月9日8時までとしていたメンテナンス時間が延長されている。

 メンテナンス中は、メールの送受信、ホームページの閲覧、サーバーへのファイル転送が行えない。

 ファーストサーバによれば、障害原因は、冗長構成しているストレージシステム(データ記憶システム)で、データ入出力の処理が一部のシステムに偏り、高負荷状態が発生したこと。これを解消するために該当ストレージシステムが再起動し、サービスが断続的に利用できなくなったという。

 また、このようにデータ入出力の処理が一部のストレージシステムに偏ってしまった原因としては、「突発的なアクセス集中が発生した際のパフォーマンス不足」「ストレージシステム構築時のパラメーター設定が適切でない」ことを挙げた。

 現在、サーバー設定画面の「コントロールパネル」は利用再開されており、障害解消まで他環境の利用を検討するユーザーは、サーバー移設関連のFAQを参考に対応するよう案内している。

 なお、各種問い合わせ窓口が混雑し、つながりにくい状態が発生していることを受け、サポートセンターの電話番号が変更された。

 ファーストサーバでは現在も原因・対応方法の調査を継続する一方、基盤提供元のヤフーとともに、別基盤の構築準備作業を実施しているとのこと。こちらについても、めどが付き次第、サポートサイトで随時報告するとしている。

 また、AWS基盤を利用する新サービス「Zenlogicホスティング Powered by AWS」は、今回の障害の対象外である。

2018年7月9日 13:32
クラウド Watch

他ソース
ファーストサーバの「Zenlogic」全面停止3日間続く 再開は「未定」に(2018年07月09日 10時38分)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1807/09/news059.html
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1131831.html