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7月6日夜 広島で起きていたこと
2018年7月11日 17時59分豪雨

その朝、衝撃的な映像がテレビに映し出されました。広島の上空を飛ぶヘリコプターがとらえた泥水で覆われた街です。

「4年前の土砂災害の悲劇がまた繰り返されたのか」
「みんな避難できたのだろうか」

同時に前の日の夜、私たちがあちこちで目にした光景を思い出しました。自宅に帰る途中で起きていた激しい渋滞です。その意味を考えました。(広島放送局記者・秦康恵・大石理恵)

2人の記者の7月6日

前日の6日朝。4年前に土砂災害に見舞われた広島市安佐南区に住む私・大石は、ふだんどおり、小学生の長男と朝食をとっていました。いつもと違ったのは、大雨警報が出て長男の学校が休校になったこと。「学校に行けなくて退屈だ」とぼやく長男を母に預けて出勤しました。

この記事を書いているもう1人の私・秦は、今回大きな被害が出た呉市に住んでいます。隣接する広島市に電車で通学する中学3年の長女を早朝に送り出した後、次女を母に、3歳の長男を保育園に預け、「きょうは一日中、雨の取材だな」と思いながら職場に向かいました。

被害が出る前に帰宅を

大石も電車が止まっていたため、しかたなくタクシーを拾って安佐南区の自宅を目指しました。
渋滞、そして…
別々の方向に向かっていた2人は、まもなく激しい渋滞に巻き込まれました。ふだんなら決してないのろのろ運転。

ニュースでは、通り道の近くで土砂崩れが起きたことも伝えていました。

広島県で初の大雨特別警報
雨は昼ごろから本格的に降り出しました。

午後になると県内の自治体に避難勧告などが相次いで出されるとともに、比較的小さな川の水位も上昇。

JRも多くの路線で運転取りやめとなり、こうした情報を次々と原稿に書く作業に一日中追われました。

それでも夕方に雨はいったん小ぶりになり、家に子どもを残している私たちは、被害が出る前に帰宅しようと夜遅くまで、あるいは泊まり込みで対応する同僚や上司にあいさつをして、午後7時ごろには帰路につきました。
車の中から見たものは
このうち秦は、広島市内で働く夫に車で迎えに来てもらいました。

このあとまもなく、激しい雨が降ってきました。道路の一部が冠水し、おもわず車内からスマートフォンで撮影したほどです。それでも時間はかかっても家に着くことを疑うことはありませんでした。
(リンク先に続きあり)