首都一極集中は経済合理性は高くても、周辺地域の疲弊を放置すると地域経済が破綻し、まわりまわって首都経済が破綻するということ
集中するだけ集中して、あとは周辺地域のことなんて知りませんなんて責任放棄したら、ただの搾取構造だ
生かさず殺さずならともかく、死のうが関係ないという立場では搾れるものには限りがある

近世の例が気に食わないというなら、ブエノス・アイレスへの極度の一極集中を行って地方の農村の疲弊を放置し、やがて国家財政が破綻したアルゼンチンの例がある
アルゼンチン共和国はもともとラ・プラタ諸州連合国を前身とする連邦国家で、地方分権傾向が強かったのだが、幾度かの内戦やクーデターでブエノス・アイレス集中派が勝利し、連邦制を形骸化させて実質的に中央集権化した
20世紀後半にアルゼンチンの農作物が国際競争力を失うと、アルゼンチンの地方経済は崩壊していき、やがて不満を逸らすために仕掛けたフォークランド戦争に敗北するとますます衰退に拍車がかかった
民主化後もブエノス・アイレス一極集中は改まらず、地方の経済はさらに疲弊してインフラ維持すらもままならなくなっていった
そして地方の負債はアルゼンチンの国家財政が耐えられないレベルとなり、一極集中で支え続けたブエノス・アイレスの繁栄を巻き込んで国家デフォルトに至った