2018年7月12日 6時36分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180712/k10011529341000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_005

国連は、アフリカの南スーダンで、政府軍が1か月余りの間に子どもや高齢者など200人余りを殺害し、少女や女性に性暴力を加えていたと明らかにし、戦争犯罪に値すると厳しく非難しました。

国連の人権高等弁務官事務所と南スーダンに展開するPKOは、10日、政府軍と反政府勢力との間で衝突が続く南スーダン北部で起きた襲撃を共同で調査した報告書を公表しました。

それによりますと、北部ユニティ州では、ことし4月中旬からの1か月半ほどの間に、政府軍などが反政府勢力が支配する地域の40の村を次々に襲い、残虐な方法で、子どもや女性、お年寄りを含む市民少なくとも232人を殺害したということです。

また、120人の少女や女性が性暴力の被害を受け、この中には、幼い女の子も含まれているとしています。性暴力の被害を受けた20歳の女性は、国連の調査に対し、「抵抗した女性が兵士に射殺されるのを見ていたので、抵抗できなかった」と証言しています。

南スーダンでは先月、政府と反政府勢力が停戦合意しましたが、散発的な衝突が続いています。国連は、「一連の暴力は戦争犯罪に値する」と厳しく非難するとともに、南スーダン政府に対し、市民の殺害や性暴力に関わった犯人を捜し出し、罰するよう呼びかけています。